武富士の会社更生法適用申請についての緊急声明

2010.09.30

武富士の会社更生法適用申請についての緊急声明

2010年9月30 日

沖縄県司法書士会

会 長 崎 間 敏

沖縄県那覇市おもろまち4-16-33

TEL098-867-3526 FAX098-861-7758

 

消費者金融大手の株式会社武富士(以下,武富士という)が本年9月28日、東京地方裁判所に会社更生法の適用を申し立てたことについて、沖縄県司法書士会は、県民の権利を擁護する団体として次のとおり声明を発する。

深刻化する多重債務問題の解決を目指して改正された貸金業法は、段階的施行を経て本年6月、貸付上限額の規制,金利の引き下げを盛り込んだ改正法の完全施行がされた。多重債務者救済に長年取り組んできた当会も、生活を破壊する「過剰融資」や「高金利」を規制する改正貸金業法の完全実施を待ち望み、一定の効果を期待していたのであるが、今回の武富士の破綻により消費者被害の再燃が懸念される。

消費者金融業界全体の業績が落ち込む中、武富士の経営破綻は、過払金返還請求の増加や主力銀行の不在、そして改正貸金業法の完全施行がその原因とされている。しかし、プロミス、アコム、アイフル、武富士の大手4 社のうちで、最初の破綻が武富士であったのは、同社の貸付金利が比較的高かったため、過払金も多額になったという側面がある。

高収益を上げていたその分、返還すべき過払金も多いのは当然であるが、武富士は、この過払金を減額するため更生法を申請したのである。高利により生活を破壊された者にとって過払金は生活再建のための不可欠の原資であり、所得水準の低い沖縄県ではなおさらである。武富士破綻の裏に新たな多重債務被害が生じることを忘れてはならない。

したがって、今般の武富士の更生手続については、顧客保護を最優先とする視点から、とくに下記の点に十分留意して手続が進められるよう強く求めるものである。

 

  1. 顧客との取引に関し武富士自ら利息制限法による引き直し計算をすること。
  2. 引き直し計算の結果、債務の残る顧客については、その生活再建を妨げないよう将来利息を付さない分割弁済等に応じること。
  3. 引き直し計算の結果、過払いが発生した顧客については生活原資に直結することを考慮し,金融機関等の債権よりも弁済率を高めるなど保護すること。
  4. 完済した顧客など,いまだ顕在化していない過払い債権者に対しても、武富士自らこれを告知し、更生手続に参加する機会を確保すること。
  5. 更生手続への参加により、顧客の信用情報に不利益な事項を登録しないこと。

以上